大規模修繕工事の流れ

当社が行う「大規模修繕工事コンサルタント業務」の流れと内容

当社業務内容

現地調査

  • 住民アンケート実施。(全戸対象)
  • 建物の外壁・屋上・バルコニー・鉄部等の劣化程度・範囲・数量を把握。

 調査診断報告書作成

  • 部位別劣化状況・所見、評価、調査表、アンケート結果。
  • 劣化数量・修繕仕様書を基に「工事概算金額書」作成。

 調査診断報告会

  • 報告書提出、組合員へ建物の劣化状況・修繕工事の必要性を説明。(契約から2.5ヶ月程度)

 基本設計

  • 診断結果を基に管理組合との会議で、予算・要望の調整、改善提案。
  • 修繕方法・材料の仕様比較検討。

 実施設計

  • 修繕図面・仕様書・内訳書作成。(3~4ヶ月程度)

 書類選考

  • 選定基準案・資料作成、選定方法の提案。

 見積依頼

  • 見積要領書作成、現場説明会開催、質疑応答。

 見積比較

  • 見積比較表作成、見積査定。

 最終確認

  • ヒヤリング立会い、予算調整等。

 請負契約

  • 契約書内容・保証等の確認、契約立会い。(募集から内定まで2ヶ月程度)

 工事着工前

  • 居住者工事説明会立会い、仮設計画・施工計画書等の確認。

 工事中

  • 安全・工程・品質・施工方法確認、管理組合と連絡調整・広報確認。
  • 設計変更・実数精算の査定、各工事の検査・竣工検査。

 工事竣工・引渡し

  • 施工会社竣工書類のチェック、監理報告書提出。

 アフターケア

  • 竣工後1・3・5年目点検時立会い。

建物調査診断

現状の建物のどこが・どのように・どの程度傷んでいるかを把握します。

現地調査

 住民アンケート

  • 全住戸対象の不具合調査、アンケートの作成・配布・回収・集計をします。アンケート結果を参考にバルコニー立入り住戸を選定します。

 調査範囲

  • 建物の共用部が対象。(外壁・屋上・バルコニー・屋外階段・付属建物等)屋内共用部(屋内廊下・階段・各ホール)は、修繕予定がある場合のみ劣化数量を把握します。

 調査方法

  • 目視(壁面、天井等の可能な範囲)、打検用ハンマー等での打診(手の届く範囲)、 触診で行います。(オプションで、ブランコ等による打診・目視調査も行います)

 部位別調査内容

a. 壁面関係:外壁(塗装面・タイル面等)、バルコニー天井、その他共用壁・天井面、付属建物壁・天井面など。

  • 塗装仕上げ面について、汚れ、ひび割れ、浮き、剥離などの状況、有無を調査して発生数量を推定把発生数量を推定把握します。
  • タイル貼り壁面について、浮き、ひび割れ、欠落、その他押出し危険個所などの状況、有無を調査して発生数量を推定把握します。
  • コンクリート等下地のひび割れ、欠損、鉄筋露出、白華現象などの状況を調査して 発生数量を推定把握します。

b. 防水関係:屋上等屋根、バルコニー床、屋外階段床、付属建物屋根、シーリング材など。

  • 露出防水層のふくれ、ひび割れ、破断等の状況、有無を調査して発生数量を推定把握します。
  • 鉄素材の錆び発生状況を調査して発生範囲を把握します。防水層が押さえコンクリート層で保護されている場合は、そのコンクリート層のひび割れ、浮き等の状況を調査して、下層にある防水層の劣化状況を推定把握します。
  • シーリング材に発生しているひび割れ、剥離、破断、硬化などの状況を調査します。

c. 鉄部関係:鉄扉・配管・各種盤など、外部に使用される鉄部材。

  • 表面塗膜の色合いの変化、光沢度の低下、白亜化(表面塗膜の粉末化)の状況を調査 して、発生範囲を把握します。
  • 塗膜のふくれ、はがれ、割れの状況を調査して発生範囲を把握します。
  • 鉄素材の錆び発生状況を調査して発生範囲を把握します。
  • 腐食の進行による鉄素材の孔食、欠損等の状況を調査して発生範囲を把握します。

d. その他:付属施設・外構関係の各劣化状況を調査して発生範囲と数量を把握します。

e. 物性試験(オプション):各マンションの現況から判断して提案します。

  • 塗膜付着力試験 :現状塗膜材の付着力強度を建研式の付着力測定器で測定して、基準値と比較します。
  • タイル付着力試験:現状タイルの付着力強度を建研式の付着力測定器で測定して、基準値と比較します。
  • コンクリート中性化試験:電動ドリルでコンクリートコアを抜き取り、検査溶液の化学反応により、コンクリート等の中性化進行度合いを測定して、仕上げ材の種類、経年に伴う基準値と比較します。

作成書類

 調査診断報告書

  • 現地調査で得られた各種データを分析し、調査診断対象のマンション等の状況を総合的に把握して、所見を述べます。調査に伴う記録写真も豊富に収録します。

 修繕標準仕様書案

  • 調査に基づく現況から判断して、有効な修繕仕様を1種類提案します。

 工事概算金額書

  • 上記の修繕仕様で工事をする場合の予測費用を工事項目ごとに提示します。

修繕工事設計

管理組合の意向が反映された修繕工事設計をつくる

基本設計

  • 基本計画にあたっては、管理組合と打合せを行い、修繕仕様、修繕内容を検討して、設計を進めます。また、管理組合の予算に合わせるために、改修項目に優先順位を付け、工事の必要性を比較検討を行い、バランスが取れた全体工事計画とします。

各種提案

  • 改修後同じ不具合が起こらないような改善提案、バリアフリー・グレードアップ提案により、建物の資産価値向上つながる設計とします。

実施設計

  • 平面図・立面図等の基本図は、竣工図面をスキャナーで取り込み、改修項目を記入して作成します。詳細図、修繕仕様書、仕上表は新たにCADで作図します。各種納まり図は部分ごとに改修前、改修後を併記して、改修部分が分かりやすい図面とします。

施工会社選定

透明性・公平性がある中で、優良で信頼の出来る会社を選定

選定方法

  • 募集方法・応募基準・選定全体スケジュール案を作成します。

 施工会社募集

  • 新聞公募の場合、新聞社へ応募内容伝達、推薦等の場合は施工会社への連絡等を代理して行います。(新聞掲載料は別途必要)

 書類選考

  • 応募があった会社への対応と、見積参加会社検討のために、応募条件を満たしているか比較できる一覧表を作成します。

 見積要綱書

  • 管理組合の立場で、施工会社に提示する見積要領書の原案を作成します。

 見積依頼説明会

  • 見積依頼説明会を開催して、修繕内容・注意点、見積条件等の説明を代行します。

 質疑応答

  • 見積期間中に質疑を受け、参加会社全社に対して共通の回答書を送付します。

 見積比較表

  • 施工会社からの見積書と提出書類を確認して、各社の比較表を作成・査定します。

 ヒヤリング

  • 選定頂いた適正な数社へ、ヒヤリング参加の連絡と立会いをします。

 最終選定

  • 最終選定時の助言と、予算調整が必要な際は、値引き交渉と改修内容変更等に対応します。

 請負契約

  • 管理組合の立場で契約書の内容(瑕疵担保・保証期間)の確認や、助言をします。

工事監理

居住者の負担軽減・安全円滑な工事・高品質の工事を心がけます

 着工前

  • 施工会社が行う着工前工事説明会の内容事前確認。管理組合の立場で、仮設計画(足場計画、仮資材置場、工事事務所等)代替駐車場計画等をチェックします。施工会社が作成した施工計画書・要領書が、設計の内容と基準に一致しているかを事前に確認します。

 工事中

  • 工事が居住者の日常生活に支障きたさぬように、施工会社の配布資料・掲示物などを事前確認・アドバイスを行い、工事予定が居住者にスムーズに伝わるようにします。
  • 工事中は定例会議を週一度行い、工事中の安全確保、工事工程の管理、管理組合の要望伝達、設計内容の説明、工事中の問題点の検討を行います。
  • 各工程ごとに管理組合の代理人として、工事が設計図・仕様書(使用材料・使用量・工法等)通り適切に行われているかの確認・検査を行います。
  • 現場監理は週2回以上。内勤業務で、チラシ・掲示物・施工図等の確認、現場からの質疑対応をします。

 竣工検査

  • 竣工時には監理者としての竣工検査、また管理組合の竣工検査にも立会います。

 工事引渡し

  • 施工会社の竣工書類・保証書等に不備はないか事前に確認をします。施工会社の竣工書類と、監理報告書を提出して、工事の引渡しを行います。

 アフターフォロー

  • アフターフォローとして、竣工後1・3・5年目に施工会社、管理組合と共に建物を点検して、問題箇所の補修を指示、検査します。